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2005.08.19

男女の更年期と神経症と漢方療法(3)…耳鳴りの漢方相談のコツ

シリーズ3回目です。

今回は、「男女の更年期と神経症と漢方療法(3)」です。


前回の第二回目の要点は、女性のかたは「7歳」で年を重ねることでした。


7×2=14歳で初潮がきて、7×4=28歳で人生のピークを迎えて、その後 7×5=35歳で徐々に下降線となり、7×6=42歳前後から更年期となり、7×7=49歳で閉経となります。


私たち男性は、「8歳」で数えていきます。


8×2=16歳で射精できて、8×4=32歳で人生のピークを迎えて、徐々に下降していきます。

8×5=40歳から、8×6=48歳などが更年期を迎えていく年代ですね。



さて、臨床分型です。


1)陰虚陽亢(いんきょようこう)、腎精不足(じんせいぶそく)

症状:自汗(日中に汗が出ること)、寝汗、いらいら、怒りっぽい、めまい、手足のほてり、不眠、腰膝がだるい、不眠、耳鳴り、月経量少ない、舌が紅くて苔が少ない。

治法:補益肝腎(ほえきかんじん)、滋陰潜陽(じいんせんよう)、補腎精(ほじんせい)

2)気血両虚(きけつりょうきょ)、腎陽不足(じんようぶそく)

症状:疲れやすい、腰膝だるい、冷え、むくみ、不眠、舌質胖大(ばんだい)、歯痕(しこん)、苔薄白(はくはく)。

治法:補気益血(ほきえっけつ)、補腎陽(ほじんよう)

3)気滞血淤(きたいけつお)

症状:頭痛、肩こり、動悸、不安、いらいら、不眠、舌質青紫あるいは淤斑(おはん)。

治法:活血化淤(かっけつかお)、理気解鬱(りきげうつ)

4)痰湿内阻(たんしつないそ)
症状:頭痛、頭重(ずじゅう)、むくみ、胸悶(きょうもん)、不安、多夢(たむ)、舌質暗紅(あんこう)、苔白厚(はくこう)、黄厚(おうこう)。

治法:去湿化痰(きょしつかたん)、健脾和胃(けんぴわい)


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蔵王の空を背景に、ねむの木が勢いよく育っています。


補足:私のノートより

包海燕先生の話しより



更年期障害で、海馬や鹿茸などの補腎(ほじん)の漢方薬の効果がない場合には、「もともと神経症がある場合がある」 たとえば、海馬補腎丸や参茸補血丸など


また、耳鳴りでも耳鳴丸が効かない人は、緊張感が強いことが多い。

すべての問診のときには、病気が発症した理由を聞く。


耳鳴りの漢方相談 臨床例(1)

45歳の人→当帰を主成分にした婦宝当帰膠とストレスを緩和する逍遥丸、そして補腎の漢方薬の参茸補血丸とイーパオを服用して耳鳴りがきれいに治った。


耳鳴りの漢方相談 臨床例(2)

55歳の人→耳鳴丸などの補腎の漢方薬を使っても耳鳴りに効き目がない→本来は、老化とともに減っていく「腎精(じんせい)」を補っていけば耳鳴りや難聴は軽減するはずだが、症状が改善しない→ストレスにより肝気鬱結(かんきうっけつ)の緊張状態がとれない。



43歳で不妊症の人。

独身だが結婚して妊娠したい。

卵巣嚢腫があり、漢方相談後2ヶ月後にガンだと分かった。


その2ヵ月後に手術をしたが、良性であった。

漢方では、ガンの対策も同時にやっていくと良い。

この症例は、初診の相談からガンも念頭においていたのが、功を奏した。


○白花○舌草→ガンの予防に



疲れやすい人は、病院で一度検査したほうがいい。

糖尿病などもある。


漢方対策法は、補気剤で元気を補っていく。


○麦味参顆粒(生脈散製剤)→気陰両虚(すべての糖尿病にも使える)

○西洋人参→熱がこもるとき、神経質、舌が紅い人

○衛益顆粒→むくみにも良い、リンパの循環が良くなる。肌にも良い。

○シベリア人参→ロシアでは心臓病に使う

○香ロゼア→温性、高血圧の人には使わない

○チャガ→胃炎にも良い。

日本では香砂六君子湯はよく効く(イスクラ健胃顆粒として販売されています)

○酸棗仁湯→滋陰清熱

川弓は脳の血行を良くする。

だれでも更年期のときに使用できる。


※気の流れも良くしたほうがいい。


西蔵王高原ラインのハス池

西蔵王高原ラインのハス池。

ステキな眺めです。

私は、こういう景色も大好きなんです。

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