「認知行動療法」における再度の感想
不妊学会での慶応大学の大野先生の講演で、
まだ書き留めていないことで、昨日に私の頭の中にふと浮かんだもの。
「うつ病を理解する:認知行動療法の視点から」も参照してください。
…
1)人間関係の「水平関係」について
→人に近づいていかないと、新たな人間関係は築きあげない。
→人に冷たくすると、人間関係は「水平関係」であるから、相手がそのまま逃げていく。
「ブーメランの法則」が講演を聞いていて、頭の中に浮かんできました。
「一歩踏み込んで他人に接しないと、親しくなれない」ことは、
小学校時代からの社会生活でも学んでいるはずですが、
こうして社会人になってから話を理論的に聞くと、とても新鮮でした。
一方で、大野先生は、「人はみんなに好かれる訳ではない」
親しい関係もあれば、ほどほどの人間関係もあってもいいのでは?
「八方美人」で、あらゆる人間関係に力を入れるのは難しい。
とも述べられていました。
「人はみんなとは仲良くできない」
名言かもしれないです。
…
2)「思い込み」
大野先生は、3つの実験の話をされて、
「思い込み」の潜在意識について説明されました。
A)ねずみのはなし
人間の「主観」は怖いですね。
何事も頭から決め付けては、いけませんね。
「俺は駄目だ」とか「何をやってもうまくいかない」などと
自尊心を傷つけることは、やはり何も行動を起こさなくなるので、
何も良いことが起きなくなってくるのですね。
実験であっても、人間の主観による「偏見」について考えさせられました。
…
B)学生の実験
アメリカでの話。
2つのクラスは、成績はまったく一緒だった。
その条件で2つに分けている。
入学したときから、一方は「優秀クラス」で
一方は「落ちこぼれクラス」と、担任の先生にも生徒たちにも
吹き込んでおいた。
1年後に、見事に成績が違ってしまった。
「優秀クラス」は、張り切って勉強して、何事にも積極的で、
成績全般が良かった。
「駄目クラス」は、成績が全般的に実際に落ち込んでしまった。
過去の実験であるらしいですが、自分が「駄目クラス」とか
「駄目学校」と言われて教育されますと、まさに「一生の問題」になってしまいます。
偏差値主義や名門校のネームバリューのご威光は、
たしかにあり得るかもしれませんね。
「頭から子供や自分の可能性を否定しない」
「未来を閉じない」ことが大切でしょうね。
…
C)犬の実験
犬を上から紐で、ぶら下げます。(ああ可哀想)
1匹の犬は、何も刺激なし。
2匹目の犬は、電気ショック!
でも、前方の壁にスイッチがあって、それを鼻で押すと電気ショックは止まります。
3匹目の犬も、電気ショック!
前方の壁に、スイッチがありますが、鼻で押しても電気の不快な刺激は止まりません。
(ああ可哀想)
次に…
それぞれを地面の降ろします。
前方には、飛び越えるだけの小さな壁を置きます。
1匹目の犬に、電気ショック!
→難なく飛び越えていけました。
2匹目の犬に、電気ショック!
→何か行動すれば解決すると認識しているので、その犬も壁を飛び越えました。
3匹目の犬に電気ショック!
→「何をやっても駄目だ」とわかっているので、可哀想に電気ショックを受けるがままで、
前にある小さな壁さえも飛び越えていけませんでした。
(これは、1967年の実験です。かなり有名な実験だそうです)
もう一つの話もありましたが、
ねずみをぐるぐると流れる水につけておけば、
やがては一生懸命泳いでも無駄だと悟り、
ただ水に浮かんでいるだけになるそうです。
人生はただ流れに任すだけではなく、
ゴールという目標をもって、行動していくことも大切なのだと思います。
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