関節リウマチの新しい情報
<平成19年10月17日 寒河江市立病院>
薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。
昨日は、夕方18時半から、19時半まで、
西村山・寒河江市薬剤師会の勉強会がありました。
テーマは「関節リウマチの新しい情報」です。
武田薬品さんから講師が派遣され、勉強しました。
昔は、治らないことから「慢性関節リウマチ」という名称でしたが、
最近は、寛解(かんかい)つまり治ることが可能になったので、
「慢性」を付けずに「関節リウマチ」と呼ぶそうです。
女性のかたに多く見受けられる疾患です。
我が国の推定患者数は、60~70万人で、中高年(40~50代)の
女性に多い、男女比は、1:4~5です。
スクリーニング時に気をつける3つの項目
1)「朝のこわばり時間15分以上」が1週間以上持続する。
2)「関節の腫れ」が3箇所以上ある。
3)左右対称の「多発性の関節炎」がある。
ステロイドは画期的な薬で、発見した人は
ノーベル賞をもらった。
北米に遅れて8年で、日本でもエンブレルが発売。
(エンブレルという新しい注射製剤の勉強会だったんです)
1)抗CCP抗体 診断マーカー
2)MMP─3 活動マーカー
(滑膜炎)
CRP、赤沈(全身性炎症)
TNF─α 正常:健康
再生不良→感染症、発症など
産生過剰など→関節リウマチなど
(エンブレルは、TNFαのレセプターを阻害するので、効き目が良い)
リウマチの活動性
DAS28
Disease Activity Score
28関節で評価する。
(ヨーロッパでは、靴を履くので、足の関節は診断基準には入れない)
3・2 < 活動性が低い
3・2~5 =中程度
5・1 > 活動性が高い
DAS28 < 2・6
これが、臨床的寛解
MTX(メトソキサレート)+エンブレル →効き目良い。
(単独でも効き目が良さそうでした)
エンブレルで気をつける人
×抗がん剤を使っている、B型肝炎キャリア、活動性結核など
RAで不安に思うこと。
1)悪化、進行
2)日常生活動作の低下
3)薬の副作用や合併症
早期RA(リウマチ) →Window of opportunity
中和抗体ができないことは、ショックが起きないこと。
3つの寛解とは、
○臨床的寛解
○画像的寛解
○薬剤的寛解
エンブレル→インフルエンザに罹ったら、お休みする。
休んで大丈夫。
以上です。
やはり普段は、睡眠と栄養などで、また手洗い、うがいなどで
風邪などの感染症に気をつけることは大切だと思いました。
免疫を上げるような、たとえば衛益顆粒なども
効果的ではないかと思いました。
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