乳がんの疫学と薬物療法まで(2)
昨日の「乳がんの疫学と薬物療法」までの続きです。
だんだんと山形も雪解けの気配で、道を歩いていると、
雪解けの音を聞くことが多くなってきました。
さて、本題に入ります。
乳がんのリスクファクター
内分泌環境:長期の高い血中エストロゲンレベル曝露により、乳がん発症率は増加する。
○初経年齢が早い
○閉経年齢が遅い
→一生のうちに月経回数が多いほど、発症のリスクが増加する。
○妊娠回数が少ない
また、初産年齢が30歳以降では26~27歳の16倍に危険率が上昇する。
→未経産婦と経産婦では未経産婦で発症のリスクが増加
○外因性エストロゲンの摂取
→ホルモン補充療法(HRT)は乳がんの発症リスクを高める可能性があり、ルーチンに長期間HRTを実施すべきではないとされている。
乳がんのリスクファクター
遺伝・家族暦:乳がん家族暦がある、BRCA1、BRCA2の遺伝子変異であり、乳がん発症率は増加する。
なし
母親
姉妹
母親と姉妹
(近親者に、乳がんの患者さんがいたら、定期的な検診が大切だと思います)
乳がんのリスクファクター
食事
◆アルコールについては、1日2杯以上でリスクファクターとしての影響があるとされている。
◆脂肪摂取については明らかではないが、閉経後女性ではBMIが大きいほど、リスクが高いことが報告されている。
↓
これらは生活習慣、食事などの影響もあり、見極めは困難とされている。
喫煙
◆影響がない、またそれとは逆にリスクを下げるという報告があり、一致していない。
◆ただし最近では、閉経前ではリスクを上げるとの報告がある。
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