« 春の漢方相談…花粉症の漢方薬とブロムシュテットさん | トップページ | 乳がんの疫学と薬物療法まで(6) »

2008.03.06

乳がんの疫学と薬物療法まで(5)

「乳がんの疫学と薬物療法まで(5)」です。

Imgp3740080306

転移性乳がんの予後。

ケア、QOLを考える。

(死亡率が高いので、やはり早期発見、早期治療が大切だと思います)


Imgp3741080306

乳がんの薬物療法

(クリックすれば、大きくなります)

Imgp3742080306

エストロゲンによる乳がん細胞増殖促進機構

(乳がんは、エストロゲンの長期の曝露により促進される)

Imgp3743080306

おもな乳がん内分泌療法の作用点

…今回は、アロマータゼ・インヒビター(AI剤)の勉強会だったのでした。


不妊治療においては、適応外の使い方になりますが、
閉経前の女性において、ロー・レスポンダー(卵巣反応不良例)で、
レトロゾールを使って排卵させる方法があります。

これは、アロマターゼ・インビター(阻害剤)により、

エストロゲン低下 ↓

FSH(卵胞刺激ホルモン) ↑


となり、卵胞の発育を促進させる方法です。


Imgp3745080306

閉経前の治療戦略


Imgp3747080306

もっと分かりやく説明しますと、


視床下部

脳下垂体


ここの反応では、Gn-RH(ゴナドトロピン・リリースホルモン、性腺刺激ホルモン放出ホルモン)をアゴニスト、つまり沢山反応刺激することにより、一時的に機能が更新するが(フレアー現象)、数日後にはダウン・レギュレーションを起こして、脳下垂体からのFSHとLHの分泌が減ります。その結果、卵巣への脳からのホルモンの働き(FSH)が弱まるので、卵巣が休まって、エストロゲンの分泌が減るのです。

(私の店頭での漢方相談の場合には、体外受精の場合でもホルモンの話を詳しく説明しているので、大変に好評です)

Imgp3749080306

抗エストロゲン製剤


ERのレセプターを占有、阻害して、エストロゲンの分泌を減らす。↓

|

« 春の漢方相談…花粉症の漢方薬とブロムシュテットさん | トップページ | 乳がんの疫学と薬物療法まで(6) »

勉強会(2004~2008)」カテゴリの記事

ガン(がん)|漢方薬」カテゴリの記事

乳がんの疫学と薬物療法」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 乳がんの疫学と薬物療法まで(5):

« 春の漢方相談…花粉症の漢方薬とブロムシュテットさん | トップページ | 乳がんの疫学と薬物療法まで(6) »