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2008.05.31

生殖補助医療の有用性と限界(4)

○男性不妊症の続き

顕微授精手技は妊娠率を左右する。

顕微授精では受精率が良くてもダメ→胚盤胞までいくとは限らない。

精子を採取する技術の進歩

→精巣内精子採取採術(TESE)

出生児の異常は増加しないのか?
   

           体外受精  顕微授精

染色体異常率   同じ     受精操作で異常は引き起こされない

先天奇形率    同じ      同じ

流産率       同じ      同じ

知能運動発育   正常     正常

情動的発達    正常     正常 


(IVFの子どもは成績優秀な子どもが多い、親が一生懸命に育てることも関係あるかもしれない)


○凍結─融解胚移植

凍結融解胚の成績は新鮮胚移植より良い!


胚の孵化(hatching)

レーザーを用いた孵化補助法

(laser assisted hatching)


IVF-ETでも妊娠できない場合は?

→さらに進んだ治療法があります。


標準的なIVF-ET、顕微授精

テーラーメイドのIVF-ET、顕微授精

卵子の質を良くする。

胚の孵化を助ける。

胚の発育を促す。

良好な精子を採取する。

子宮内腔の癒着を剥がす。

子宮内膜を厚くする。

一番着床に適した内膜に移植する。


生殖補助医療の限界

○卵子ができにくい(数が少ない・質が悪い)  

○着床しない(子宮内膜が薄い)


1回あたりの採卵数と妊娠率

☆採卵数~10個 妊娠率 約60%

☆採卵数~5個  妊娠率 約40%

☆採卵数~2個  妊娠率 約20%

☆採卵数~1個  妊娠率 4%



○卵子ができない

卵巣機能不全・早発閉経

視床下部

脳下垂体

FSH↑  LH↑ (強制的に排卵させようとする)

瀕死の卵巣

エストロゲン、プロゲステロン


HMGを使ったらダメ!止めたほうが良い。

死にかけた老人にムチを使うもの。


卵巣機能の限界(老化)


卵胞が育たない→血行障害、卵子の自然消滅

胚が育たない、胚の質が悪い→ミトコンドリアの老化、染色体の老化


良い卵子をつくるには?

卵巣に負担をかけない→強い排卵誘発をしない、ストレスをためない。


○血行障害

○卵子の自然消滅の予防

○ミトコンドリアの老化

○染色体の老化


これらの予防は、↓

アンチエイジング対策

ストレスをためない

運動・リラックス

生活習慣改善


治療法(良い卵子ができない)


西洋医学的には、カウフマン療法、自然周期採卵、成長ホルモン、卵子提供


患者さんが実践できることは、漢方療法、針灸、運動・ストレッチ、生活習慣改善、ストレスの軽減


例えば)

患者さんで小太りの人が言う。

「何を食べればいいですか?」

「食べないで痩せてください(笑)」


卵巣(卵子)の加齢対策は、全身の老化対策と同じです。


○リラックスする

○生活習慣・食生活の改善

○ストレッチ・ジョギングなどの運動

○物理的に体を温める(温泉など)


生殖補助医療の限界

○卵子ができにくい(数か少ない、質が悪い)

○着床しない(子宮内膜が薄い)


子宮内膜の厚さと妊娠率

15mm以上 27%

~10mm  35%

~7mm   17%

6mm以下  0%


厚すぎてもダメ。

東京新橋界隈 「雨降りにアジサイ」

<2008年5月31日 東京新橋界隈 「雨降りにアジサイ」>


生殖補助医療の有用性と限界(5)」次はこちらのコラムです。

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