« 多嚢胞性卵巣のお客様からのご相談~最上川・三ヶ瀬の流れ | トップページ | 第26回不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座に行ってきます。 »

2010.06.02

高プロラクチン血症と漢方薬…昇藤とてっせんの花

こんにちは。

薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。

本日の山形は快晴で六月の紫外線がまぶしいです。

初夏、さくらんぼの季節到来!といったところです。


さて、高プロラクチンと漢方について勉強しました。


<プロラクチン>

脳下垂体の一部分から分泌される乳腺刺激ホルモン、妊娠後乳腺の刺激、授乳期間の分泌を促し、排卵を抑える働き。


入眠後60~90分で血中プロラクチンは優位に上昇し、夜間にピークに達し、覚醒後は一時間以内に低下、午前10~12時ごろ最低値を示す。


<高プロラクチン血症>

卵胞発育障害、希発月経、無排卵周期、黄体機能不全、閉経、漏乳


<高プロラクチン血症の原因>

間脳障害 33.2パーセント

脳下垂体障害(プロラクチン産生腫瘍) 38・3パーセント

原発性甲状腺機能低下症 5・2パーセント

薬剤服用に伴う(降圧剤、向精神薬、エストロゲンなど) 8・6パーセント

そのほか(胸部術後、帯状疱疹、気管支癌) 14・7パーセント


<潜在性高プロラクチン血症>

ふだん正常値

強いストレスが続いたときや、夜間、黄体期の場合などに数値が高くなることもある。

これでも排卵が遅れたりすることがある。


<症状>

乳汁漏出、不妊、多毛症、月経異常(無月経、無排卵周期、黄体機能不全)


<高プロラクチン漢方弁証:肝鬱、肝鬱化火>


原則方針:清肝瀉肝、滋補肝腎─逍遥丸+炒麦芽

生薬では、香附子、柴胡、山査子、青皮、白芍(酸甘化陰)


タイプ別


肝経鬱熱…乳汁微黄、濃い。乳房張って痛い、イライラ、口が苦い、口が渇く、便秘不眠

BBT 二層性、不安定

方剤 加味逍遥散、炒麦芽


腎虚火旺…閉経不妊、お乳が薄い、腰や膝がだるかったり、耳鳴りがあったり、手足が火照ったり、舌が赤くて苔が少ない。

BBT 一層性、不安定

方剤 瀉火補腎丸、炒麦芽、オリヂンP


脾虚痰湿…閉経肥満、乳汁量多希薄、乳房張って痛いなし、むくみ、便がゆるかったり、舌は淡くて苔は膩

BBT 一層性 卵胞期長い

胃腸を丈夫にする漢方+炒麦芽など


BBT特徴

1:低温期不安定、高い場合もある。

低温期に補陰疏肝…杞菊地黄丸、二至丹、海精宝、炒麦芽、逍遥丸など


2:高温期が不安定、排卵障害

高温期に温陽補血疏肝…参茸補血丸、参馬補腎丸、炒麦芽、逍遥丸など

Imgp9050100602

<2010年6月2日 我が家の昼下がり>

Imgp9061100602

昇藤(のぼりふじ) ルピナスです。

Imgp9055100602

クレマチス、てっせんは今日も陽射しを浴びて鮮やかに咲いています。

|

« 多嚢胞性卵巣のお客様からのご相談~最上川・三ヶ瀬の流れ | トップページ | 第26回不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座に行ってきます。 »

高プロラクチン血症|不妊と漢方薬」カテゴリの記事

何先生や中医師の先生から漢方のこと聞いたこと」カテゴリの記事

勉強会(2010)」カテゴリの記事

我が家の庭 2010~」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 高プロラクチン血症と漢方薬…昇藤とてっせんの花:

« 多嚢胞性卵巣のお客様からのご相談~最上川・三ヶ瀬の流れ | トップページ | 第26回不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座に行ってきます。 »