不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座 「40歳超の不妊女性の対応をめぐって」
こんにちは。
薬剤師、国際中医専門員、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。
先日、第28回不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座に参加してきました。
その中で、荒木重雄先生の「世界の潮流:40歳超の不妊女性の対応をめぐって」について記録していきたいです。
有難いことに、最近のお客様たちで「ブログを読んでいます!」「更新を楽しみにしています」と声を掛けられることが多くなってきました。
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1)わが国におけるARTの臨床成績
2009年9月に報告された平成20年度倫理委員会登録小委員会の報告の基礎となったデータより
ART(体外受精)の総治療周期数は161980周期にも達し、胚移植周期数は105842周期、妊娠が成立した周期は29156周期、生産分娩に至った周期は17644周期となっている。(ほぼ1割が生まれる)
年齢別にみた場合、総治療周期数に含まれる患者の年齢の中央値は37歳、胚移植に至った患者の年齢の中央値は36歳、妊娠に至った患者の年齢の中央値は35歳、生産分娩に至った患者の年齢の中央値は34歳となっている。
総治療周期と生児出産に含まれるそれぞれの患者の年齢の中央値には3歳の差があるが、これは年齢が若いほど生児出産に至る可能性が高いことを示唆している。
データの見方では、治療周期あたり妊娠率が一番大事。
20代の治療周期あたり妊娠率(治療を開始した周期に対する妊娠率)は28%前後であるが、30代前半から緩やかな下降を示し、30代後半からは急激に低下し、41歳では10%未満となっている。
治療周期あたりの生産分娩率も妊娠率と同様に、加齢に伴って顕著な低下が認められている。
20代から30代前半においては18%前後であるが、30代半ばから顕著に低下して39歳では10%未満となっている。
比較的高齢の女性がARTを望む場合、このような臨床データをもとに40歳以降では生児出産率は10%を下回り、43歳で生児出産に至るのはごく少数であるということを明確に伝える必要がある。
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2)加齢に伴う移植杯数別にみた妊娠率と多胎妊娠率の変化
新鮮胚移植の際に、単一胚移植、2個胚移植および3個胚移植で臨床成績にどのような差異があるかを検討した結果が報告されている。
どの患者においても単一胚移植よりも2個胚移植のほうが5%ほど高い妊娠率が得られているが、高齢になるとこの差異は消失し2個胚移植のメリットは認められない。
2個胚移植と3個胚移植の成績を各年代ごとに比較してみると、妊娠率にほとんど差異は認められていない。
加齢に伴う新繊維胚移植と凍結融解胚移植の成績の比較
凍結融解胚移植においてもこのように高い妊娠率が得られるということは、わが国の凍結融解胚移植の技術が優れていることを示しており、あえて新鮮胚移植にこだわる必要はなく、単一胚移植と凍結胚移植を併用することによって良好な成績を維持することができるのではないかと思われる。
<2011年6月4日 愛宕神社>
ブラタモリで愛宕神社のいわれを知っていたので、妻と一緒にこの長い階段を上りました。海抜標高22メートルは都心のオアシスでした。
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土屋薬局では40歳前後のかたの子宝相談を積極的に引き受けています。
月経周期が短くなってきたり、基礎体温が高くなってくるのがこの世代の特徴です。
生理周期を正常に戻していかないと人工授精や体外受精も成功しづらいです。
ご縁がありましたらどうぞご相談をお寄せください。
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