不妊カウンセリング学会第10回学術集会ならびに 第28回不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座に参加してきました。
こんにちは。
薬剤師、国際中医専門員A級、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。
震災後、しばらく山形新幹線も不通で東京にも行くことができませんでしたが、やっと平穏な日常となり、このたび無事に東京虎の門での研修、学術集会に参加することができました。
不妊カウンセリング学会は、みんなで不妊の患者さんを協力して守っていこう、そのためには正しい知識、カウンセリングの能力を上げていきましょう。という団体で婦人科の先生を始め、不妊専門クリニックなどの看護師さん、助産師さん、胚培養士(エンブリオジスト)、また患者さん自身やNPO法人Fineなどの患者さんの団体や、私たち薬剤師や最近では鍼灸師の方なども勉強されているようです。
(実際にツイッターで相互フォローの鍼灸師さんに会場で声を掛けられました)
今回は、震災後の混乱の世の中、また空前絶後の原子力災害被害もやまぬ中の開催でしたので、先生方の講演なども必死の生き方、思いなどもあり、私には大いに伝わってきました。
個人的な話ですが、昨年10月に結婚した妻も薬剤師なので、夫婦ともども参加して、いろいろと自分たちの身になってもお互いをいたわれるので、そのことも良かったなあと思っています。
私が参加した講演の内容を挙げていきます。
<2011年6月3日 東京虎ノ門ニッショーホール>
…
○2011年6月3日(金) 東京虎ノ門ニッショーホールにて
<NPO法人不妊カウンセリング学会第10回学術集会>
A01 不妊外来初診時における女性の心理 心理サポートのための基礎調査研究 山王病院リプロダクションセンター 国際医療福祉大学大学院
A02 生殖医療における意思決定要因と支援の在り方の検討 神谷レディースクリニック
A03 「不妊学級」のアンケートから見えてきた不妊治療を受けるカップルへのサポートの重要性 はるね銀座クリニック
A04 当院における不妊治療の現状
A05 明理会中央総合病院でどのような不妊カウンセリングをすべきか
A06 妊娠中の不育症女性の不安 岡山大学病院周産母子センター
A07 グリーフケアを受けた流死産女性への継続ケアとしての退院後面接の試み
A08 不妊治療の始まりと終結に対する意識の年代別の検討 神谷レディースクリニック
A09 悪性腫瘍と配偶子保存に関するカウンセリング 虎の門病院リプロダクションセンター
A10 胞状奇胎合併の双胎妊娠例を通して 大宮レディスクリニック
理事長基調講演
「環境と妊娠・出産」 大橋一友 大阪大学医学部 保健学科
特別講演
「子どもたちに生きる喜びと夢と感動を 生命の研究から学んだ生まれた子どもたちの健やかな成長の大切さ」
後藤和文 学校法人中九州学園 理事長
ワークショップ
「"不妊”を超える いま求められるもの」
鍼灸院来院時の主訴から考察する不妊カウンセリングの役割
妊娠初期セミナーを実施して セミナーのアンケート検討を通して
不妊治療終結時に養親になった女性の決断と夫・実母の関わり
不妊治療後妊娠と児童虐待に関する検討 虎の門病院リプロダクションセンター
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<2011年6月4日 第28回不妊カウンセラー、体外受精コーディネーター養成講座>
○2011年6月4日、5日(土日) 同じく東京虎ノ門ニッショーホールにて
<第28回不妊カウンセラー、体外受精コーディネーター養成講座>
○2011年6月4日
明日の生殖医療
「世界の潮流─40歳超の不妊患者は今」
カウンセリングとケアの基礎
「不妊カウンセリングの基礎(1)」
「不妊カウンセリングの現場から」
生殖医療の基礎知識
「流産はどうして起こるのか、どうして繰り返すのか」
カウンセリングとケアの基礎知識
「生殖医療の進歩と変わる家族~児童福祉の視点から~」
…
○2011年6月5日
生殖医療の基礎知識
「セックスレスの精神医学」
生殖医療の基礎知識
「統計はこわくない~データを上手にまとめて業務に生かそう~」
明日の生殖医療
「妊娠率向上のためにラボに求められるクオリティ・コントロール」
カウンセリングとケアの基礎知識
「ケアする人も楽になる認知行動療法」
講師(敬称略)
赤木恵子 あかぎけいこカウンセリングルーム
阿部輝夫 あべメンタルクリニック
荒木重雄 国際医療技術研究所
伊藤絵美 洗足ストレスコーピング・サポートオフィス
沖津 摂 三宅医院
杉浦真弓 名古屋市立大学 産婦人科
千葉喜久也 東京有明医療大学
藤田晴康 赤城病院 内科
渡辺みはる 諏訪マタニティクリニック
3日間参加して個人的に印象に残ったことは、鹿児島で研究していて世界で初めて死んだ牛の精子から顕微授精(ICSI)を成功させ、その後幼児教育で命の大切さを教えている後藤和文先生と、そして名古屋市立大学婦人科で習慣流産の専門にあたっている杉浦真弓先生のお二方が「子供は作るものでなくて、授かるもの」とおっしゃっていたことが一致していたので、深く心に残ることとなりました。
私たち一人一人がいまこの世の中に生きていて、その生きていることは、38億年前からの「命の奇跡」であり尊いこと。
また世の中の宝である子供たちをみんなで社会で一致団結して守っていこうよ!というような千葉喜久也先生の言葉など印象的でインパクトがありました。
日本における赤ちゃんポストや世界の赤ちゃんポスト、乳児院のこと、そして虐待のことなど綺麗ごとでない、現実も突きつけられたようで私も医療者として、今回の三日間で学んだことを当店のお客様のためにも活かしていきたいと思った次第です。
2011年6月6日 記
<2011年6月3日 愛宕グリーンヒルズ前>
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