不妊症の年代別子宝漢方相談…その8 <月経不順に疏肝解鬱(そかんげうつ)方法>
おはようございます。
薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。
今日は土曜日ですが2月で比較的にゆっくりとしているために不妊症の漢方相談、子宝シリーズをログしていきたいです。
「不妊症の年代別子宝漢方相談…その6 月経不順(後期):卵巣性の基礎体温の特徴 Ⅱ」
「不妊症の年代別子宝漢方相談…その7 月経先期(月経過多) 月経周期が短い、早い」の続きです。
スレッドは 「不妊症の年代別子宝漢方相談」で順に読んでいけます。
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<不妊症の月経不順に疏肝解鬱(そかんげうつ)方法>
適応証:頻発月経、希発月経生理不順のタイプ
症状:
イライラ
ため息が多い。
生理前に胸が張る
月経量が多少不定。
月経周期もバラバラになりやすくいつ生理が来るか分かりづらい
疾患参考例:
高プロラクチン血症、多嚢胞性卵巣
基礎体温の特徴:
低温相が長い、高温相が短い
漢方の方針:疏肝理気(そかんりき)
漢方処方代表例:婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)、炒麦芽(いりばくが)、逍遥丸(しょうようがん)、シベリア人参、二至丹など
…
<土屋幸太郎の解説>
不妊症の子宝漢方相談の場合には、ため息や憂鬱、イライラ、主人にあたってしまう、などのメンタル面の不調を抱えている場合が多いです。
その際には、最初から補腎薬(ほじんやく)を使っても動かないことが多いです。
たとえば補腎薬とは、卵巣機能、子宮の機能を良くすると言われる漢方ですが、たとえば六味丸、八味丸、参茸補血丸や双料参茸丸、プラセンタなどですが、いきなり初回から補うのではなくて最初の1ヶ月間の導入、イントロダクションとして、道路をスムーズに通りを良くする方法をとるケースもあります。
物があっても震災後をみてもお分かりの通りに、道路や線路、空路が遮断されていますから困窮してしまいます。
今現在は生活も豊かですから栄養は足りているのに、なぜ不妊症に悩むかといえば、一つはストレス性の問題があります。
メンタルで気持ちがスッとすると、「心は君官(くんかん)」ですから「心が揺れれば五臓も全部揺れる」ので、気持ちの面も要因としては少ないことはないのです。
疏肝理気(そかんりき)とは香りのあるような漢方で気持ちが楽になる方法です。
食事では香りのある野菜、セロリ、せり(山形だったら堀込のセリ)、柑橘類(今だったら金柑やミカンなど)、ミント茶、ジャスミン茶などにバラの紅茶類もお勧めです。
ローズヒップティーなど。
ツムラさんの漢方でいえば加味逍遥散なども疏肝理気作用があります。
一般的には「ストレスの背景」があって、胃腸が弱かったり、血虚(けっきょ)という貧血気味があったり、腎虚(じんきょ)といって30代以降のエイジングの問題があれば、肝気鬱結(かんきうっけつ)にも関連していますので、疏肝理気単独ではなくて、体質別にその根底のところも配慮したほうが気持ちがスッキリしやすいです。
前述していますが、普段の食生活では季節の野菜、果物など新鮮なものを食べます。
睡眠も大事ですから、陰という体の潤いを守るためにも就寝時間23時を心がけて生活していきます。
<2016年2月18日> 私の好きな風景
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