通因通用、因勢利導と 塞因塞用。自己免疫疾患、膠原病などについて
本日2回目の更新です。
先日、イスクラ産業さんの東京の中医師の先生、スー先生にお聞きしたことのまとめです。
土屋 「スー先生、中医学の本を漢字で読んでいたら『通因通用、因勢利導」という言葉がありました。詳しく教えてください。」
スー先生 「これはね、黄帝内経から来ている言葉です。たとえば土屋先生、赤痢があるとすると湿熱、気滞、血瘀が原因です。
下痢は詰まること。
つまり悪いものを通じて出させることが大切です。
これを通因通用(つういんつうよう)といいます。
通じすぎているから下痢が止まらない。
清熱利湿、活血で通因通用していきます。
詰まっている物があるから、スッキリさせることです。
黄帝内経に詳しく書いている論理です。」
スー先生 「生理の出血でも通じすぎると渋滞、瘀血になります。
通じる方法をとらなければ瘀血は解消しないので出血は止まらないことになります。
塞因塞用(そくいんそくよう)という言葉もあります。
詰まる病気を詰まる方法で治す方法です。
たとえば胃気不足。
胃の気の渋滞。
益気健脾で対応します」
土屋 「スー先生、詳しく教えて頂きましてありがとうございます。自己免疫疾患、膠原病など不妊も含めて中医学の漢方的な対処法を教えてください」
スー先生 「土屋先生、自己免疫は炎症です。
1)滋陰清熱の方法だったら瀉火補腎丸
2)肝火上炎だったら瀉火利湿顆粒
3)虚証(きょしょう)
一部の先生は黄耆(おうぎ)を使うことに反対する先生もいます。
あくまで一部ですが。
免疫反応が強すぎるので、かえって自己抗体が強くなってしまうのでは、という考え方です。」
スー先生 「中医学では抗体が消えたという報告があります。
免疫抑制剤的には附子。
免疫抑制に毒性。
陽虚に麻黄附子細辛湯など。
清営顆粒。
これはアトピーなど血熱に。
爽月宝もいいです。
解熱鎮痛剤のような感じに、痛みに。」
<2017年6月11>
最上川沿いを歩いていたらウド、シシウドの花を見つけました。
シシウドの花、可憐ですね。
独活寄生湯、独歩顆粒にも配合されています。
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