高齢者(老人)の便秘と多尿に漢方薬。2週間でスッキリしました!
今日の2月13日の午前中に70代のお客さま、男性の方ですが前回は慢性の便秘の漢方相談で2月1日に土屋薬局から便秘の漢方薬をお勧めしました。
病院では高血圧の治療で降圧剤、ディオバン、アムロジピン、ユリノール、バファリン、シペリゾン、ニコンランジル、ジルチアゼム、パラパスタチン、フランドルテープ、センナと処方されています。
さて今日のお話ではだいぶお通じが良くなって便秘が解消して調子がいいそうです。
ドッとお通じが良く出たそうです。
歴史的名著の大塚敬節先生の「症候による漢方治療の実際」南山堂さん pic.twitter.com/2W13WbdfO1
— 土屋幸太郎 (@tutiyak) 2017年2月10日
大塚敬節先生の名著「症候による漢方治療の実際」より
南山堂さん、引用させて頂きます。ありがとうございます。
「老人、体力のあまり頑丈でない人、大病後の人などで、尿の回数が多くて量も多くて、便秘するものに用いる。
作用が緩和でひどく下痢しないで通ずるので、常習便秘の人に長期にわたって用いるのに適する。
82歳の老婦人。
便秘と夜間の多尿を主訴として来院した。
心悸亢進や浮腫はない。
食欲は、普通で口渇もない。
夜間は4回から5回の排尿があり、そのため落ちついて眠れないという。
私はこれに多尿と便秘の漢方薬を用いたが、これがとてもよく効いて、大便は1日1行あてあり、夜間の排尿も1,2回ですむことになった。
しかし薬をやめていると、また便秘するので、ときどき思い出したように来院して、10日分の薬を1ヶ月もかかってのんでいる。
また1人の患者は74歳の老婦人で、20年ほど前からの便秘のくせがあって、いつも下剤を用いている。
便秘の他に、みずおちが重くて、時々軽く痛むという症状がある。
医師は胃下垂症と診断したという。
脈は弦大で、血圧は174-92。
腹部は一体に緊張力が弱い。
私はこれに便秘の漢方薬を与えた。
これがたいへんによく効いて、毎日、大便が快通するようになり、服薬20日で休薬した。
それから1年あまりたった頃、とつぜん、この老婦人から葉書がきて、患者をひとり紹介するからよろしくとあり、その末尾に、昨年はお薬をいただき、あれきり20年来の便秘が治りましたとあった。」
という便秘の漢方薬の勉強を大塚敬節先生の「症候による漢方治療の実際」で勉強させて頂きました。
男性のかたは女性と比べて便秘に慣れていないのでお通じの出具合に悩まれるケースも多々あります。
マグラックス(酸化マグネシウム)やセンノサイドなどが全盛の時代ではありますが、古典的な漢方薬での下剤、お通じをスッキリさせる漢方相談も、要望に応じてしっかりと応需していきたいです。
…
余談ですが、弟切草(オトギリソウ)についても問い合わせがありました。
また機会があるときに別なページを用いたいです。
お客さまは再度、お通じによい便秘と多尿の漢方薬をお求めになりお帰りになられました。
私の父も昔、漢方の名医だった清水先生もよく愛用していた処方だそうです。
神話の世界のような日本漢方での貴重な体験談でした。
お腹が痛くならないで下痢もしないて穏やかな漢方薬は貴重ですね!
<2017年2月12日>
大石田大橋からの最上川の眺め、大河です。
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