高齢不妊症、卵巣機能低下における中国漢方の考え方(3)
高齢不妊症、卵巣機能低下における中国漢方の考え方(3)です。
前回までの内容はこちらのリンク先をご参考にしてください。
<高齢不妊症、卵巣機能低下における中国漢方の考え方>
中国山東中医薬大学付属病院・山東中医院生殖医療センター
体外受精ARTにおける中医薬応用の着眼点
体外受精の治療による心身を伴う不具合…心身
胚の質が悪い… 精子・卵子 種
子宮内膜が薄い、繰り返しの胚移植失敗…土壌、虫
高齢による低反応(卵巣)、卵巣機能低下
卵巣過剰刺激
前兆流産
子宮内膜が薄い場合、または子宮内膜が硬い
高齢による卵巣の低反応、卵巣早衰、卵巣機能低下
何回移植しても妊娠しない→卵子(種)の問題
☆不妊には活血は「補」
→重要
「卵巣予備能~全周期活血化淤」の記事
2006.07.20
FSH8以上で高く卵巣予備能の低下…FSHが高くなる原因は?
こちらのコラムもとても参考になる内容です。
<2006年7月9日 「田園を流れる最上川」村山市 >
先週、7月11日にテレビ電話で中医婦人科不妊症専門講座エクスパートコースの勉強会がありました。そのときの勉強会の私のメモです。
1)寝坊は基礎体温が上がる。
2)卵胞期が短い→陰陽両虚(いんようりょうきょ)がある。
3)35歳→腎虚(じんきょ)が始まる。
…
「卵巣予備能の低下」
1)FSHの基礎値:CD3日目
8mIU/ml以上
生理3日目に血液検査で、卵胞刺激ホルモンが8以上だと、卵巣機能が衰えている可能性がある。若い人は、4~7くらい。
15以上は、かなり厳しい。
25だと妊娠の可能性2%。
2)徐々に成熟卵胞数は減少、卵の質は低下。
3)35歳以上、卵巣手術の既往者、子宮内膜症、早期卵巣不全…臨床上多い。
FSHは、卵巣予備能の目安になる。
FSHが高くなる原因は?↓
甲状腺機能低下、染色体異常、卵巣嚢腫、チョコレート嚢胞、STD(性感染症)…
康先生の参考案内
○月経期: 血府逐淤丸(けっぷちくおがん)、爽月宝(そうげつほう)
○卵胞期: 婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)、爽月宝(そうげつほう)、双料参茸丸(そうりょうさんじょうがん)
○黄体期: 婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)、爽月宝(そうげつほう)、双料参茸丸(そうりょうさんじょうがん)
補腎活血(ほじんかっけつ)がメイン。
○爽月宝など各種活血化淤の方剤は、高温期の処方で子宮内膜の活発化に良い。
○黄体期(高温期)の活血は、妊娠に役立つ。
○妊娠確認したら、爽月宝はお休み。
…
○原始卵胞から卵胞に発育するまで、時間がかかるので(3周期くらい)漢方は「体づくり」が大切。
○活血薬(かっけつやく)は即効性がある。
○中医の活血薬は、各種あるので併用すれば効果的。
(病院の薬では、アスピリンくらいしかない)
○卵巣予備能の低下には、活血剤が使える。
○全周期に活血薬をたっぷりと使うと効き目が良い。
(妊娠しやすい)
<2006年7月9日 「大淀の流れ 万緑に最上川」>
…
さて高齢不妊症、卵巣機能低下における中国漢方の考え方に戻ります。
キーワード:中成薬、ART(体外受精)
ART(体外受精);中医学、漢方薬の着眼点<疾患別>
PCOS多嚢胞性卵巣症候群
子宮内膜症(チョコレート嚢腫や子宮腺筋症なども)
卵管素因(卵管水腫なども)
低反応卵巣
卵巣機能低下、卵巣機能不全
LUFS(黄体化未破裂卵胞)
黄体機能不全
前兆流産
少精子症、精液不可(男性不妊)
ED
…
高齢不妊女性の生殖特徴
卵子の数が減少
卵の質がよくない…空胞、受精力が低下、受精率が低い、胚盤胞獲得率が低い
臨床表現…月経周期が短い、月経周期の乱れ、稀発月経、排卵期出血、慢性の不正出血など
年齢は治癒できない疾病(高齢は越えられない壁) 我々ができること:衰老を遅らせ卵子の質を改善する
40歳以上は染色体異常の発生率が倍増するため流産率が40%を越える
土屋薬局 中国漢方通信の「高齢不妊と漢方、妊娠、出産について」「不妊漢方早わかり/子宝漢方のツボ/山形仙台」こちらのコラムも参考になりましたら、幸いです。
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