カテゴリー「映画の話」の記事

2006.12.05

綿の花とアマデウス

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<2006年12月5日 土屋薬局店内で 「綿」>


今年も「綿の花」が、「綿(わた)」になりました。

素晴らしいです。

自然って、不思議。「ザ・グレート」です。


今日は、「綿」の写真を紹介しながら、
昨日にNHKBSで観た映画「アマデウス」の感想を書いていきます。


今日、12月5日は、モーツアルトの命日だそうです。

ということで、急遽特別上演「アマデウス」をDVDレコーダーに保存しながら、
楽しみにして始めてみることができました。


この映画の上演時には、私はまだ中学生の頃だったので、
時期が早すぎましたね。


いまの私の年齢、そうです、「精神年齢」が「アマデウス」に追い付きました。


映画は、モーツアルトが貴族の世界で、
皇帝に気に入られて、宮廷音楽家として活躍する姿。

そして下宿先の娘さんと結婚してからの家庭生活。


また宮廷音楽家の「大先生」であるサリエルが、
モーツアルトの才能、そうです「神様から与えられたギフト」に嫉妬して、
追いまとう姿なども映し出します。


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私は、今まで「アマデウス」って、
つまらない、真面目な退屈そうな映画だと、
勝手に決め付けていました。


ところがどうでしょう、「アマデウス」に謝ります。


最高に面白いです。


さすがに、たくさんの賞を受賞しただけあります。


これは観るべき「マストムービー」でした。


私が映画を観てて、印象に残ったのは、
モーツアルトが暮らすアパートの「扉」です。


「扉(とびら)」とは、通常は、家族が出入りするためであり、
泥棒が入ってこないように守るためのものであります。


モーツアルトは、日中は楽しそうに
家で黙々と頭に浮かんでいる音符を書き写しています。


無邪気で素直な好青年モーツアルトを、
周囲の妬んで追い詰める人たちや、
その「天与の才能・ギフト」を利用して金儲けしようとする輩(やから)など、
その各々の目的をもって「扉」をノックし、そしてモーツアルトの家庭に入ろうとします。


昼でも、夜でも、その「扉」が開くときには、
静寂感と緊張感が走ります。


そのモーツアルトが無邪気なだけではすまされない、
周囲との大人としての付き合い方、また
家庭を守ろうとするモーツアルト婦人が、
「扉」の「外」と「内」で葛藤します。

芸術だけではすまされない、
「生活」や「金」の問題などもそうです。

モーツアルトの家には、お父さんの絵もかけてあって、
お父さんもモーツアルトの家に遊びに来て、
しきりに 「ザルツブルグへ帰りなさい」と問い詰めます。


そんなモーツアルトの人生が、
モーツアルトの家の居間や寝室、
そして、モーツアルトの「精神」と「社会人としての世間」を結ぶものが、
モーツアルトの家の「扉」ではなかろうか…と思いました。


蝋燭の光がおりなす、それは美しい映画でした。


クラシカジャパンで、モーツアルトの「ドン・ジョパニ」「フィガロの結婚」など、
歌劇を12月に放送しますので観てみようかなとも思いました。


「ははははは」とモーツアルトの甲高い笑い声も気に入った映画です。


映画は素晴らしいです。

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2006.11.27

寅次郎物語と和歌山県

週末に紀伊半島を初めて訪れたのですが、
余韻が忘れがたく、かなり素晴らしい良い印象が残っています。

紀伊半島は、山の形がゴツゴツと独特な容貌を見せ、
「熊野古道」は苔に覆われています。

今回、私を案内してくれたSさんによりますと、
この地域は日本でも年間降雨量が多く、
いつも雨が降っていることが多いそうです。


道路のガードレールや家の囲いの石塀にも、
緑色の濃い苔が付着していますので、
自然の豊かさを実感しました。

「世界遺産」になるにあたって、
古道の「苔」も重要だったのではないかとのことです。


紀伊半島は周囲を海で囲まれていますが、
中央部には巨大な山脈があり、
古来からの「熊野の信仰」が半島の精神を
形作っているのではないかと思いました。


山の続きは、海の話ですが、
熊野灘の海は透き通るようにきれいで
雨降りにも関わらず穏やかな表情を見せていました。

夏山(なっさ)温泉に宿泊したのですが、
宿からは水平線が見え、潮騒が素敵でした。


ときおり、1時間に1本くらいの割合で、
紀伊本線の列車が通るくらいで
静かな時間を感じることができます。

和歌山に行く前に、NHK BS「寅さん特集」で、
第39作「寅次郎物語」を見ました。


寅さんの昔のテキヤ稼業の死んでしまった友人の子供、
秀吉くんが福島県の郡山から汽車に乗って、
柴又にやって来ることから映画は始まります。


秀吉の命名は、寅さんが付けたということもあって、
寅さんは秀吉のために、お母さん探しに一緒に旅に出かけます。


秀吉は、「お母さんが和歌山にいる」と聞いて、
家出してきて、唯一の知り合いの大人…寅さんを頼って
東京に出てきたのです。


寅さんと秀吉は、大阪まで列車で行って、
イッセー尾形ふんする警察官に「誘拐犯」と間違われながらも、
和歌山駅に到着します。


和歌山駅に着いた2人ですが、
駅前でタクシーの運転手さんに
秀吉のお母さんの写真を見せて情報を求めたら、
「奈良県吉野に居る」とのことで、
吉野に行ったのですが、またしても秀吉の母親はいませんでした。


どうやら、伊勢志摩の旅館で女中さんとして働いているらしいです。


そのようなストーリーで、自分の利益よりも、
秀吉のために純粋に母親探しをしている寅さんに、
深い感動を覚えた次第です。


寅さんは、和尚さんが言うには、
「仏の生まれ変わりかもしれないのう」とのことで、
他人のためへのやさしさ、人情は忘れてはいけないと思いました。


さて、今回和歌山や三重県、奈良吉野など
紀伊半島をぐるっと回りましたので、
寅さん39作「寅次郎物語」のスチュエーションもよく分かり、
そんなことも思い出に残る旅となりました。


また機会がありましたら、和歌山を再訪してみたいものです。


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吉野熊野国立公園 <橋抗岩>

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<月野瀬から古座川と山を眺める>

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2006.11.18

ドラマ「かあちゃんが来た」

昨日NHKテレビで山形放送局が昨年に製作して
好評を博したドラマの再放送がありました。

「かあちゃんが来た」です。


山形県の農村部はこの20年余り、
アジア各国からの花嫁を多く迎え入れてきた。

異なる文化をもった人たちと新しい家庭を作っていくには
様々な困難を乗り越えてゆかなければならない。

ベトナムから後妻を迎えることになった家族のひと夏の物語を、
ベトナム人花嫁と、新しい母親を認めまいとする子どもたちの
密かな葛藤と心の交流を軸に、
最上川中流域の美しい自然を背景に叙情豊かに描く。

という番組で、私も感激して見てしまいました。


最上川や田んぼの自然など美しかったです。

山形の夏の情緒に、改めて故郷を惚れ直したところです。


秋冷日増しに加わります。

時節柄、ご自愛くださいませ。


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この写真たちは、今年の7月に私が撮影したものですが、
ちょうどドラマのエンディングでも最後の写真と同じ映像が流れてきて
さらに感動した次第です。

最上川の流れは、ゆっくりと雄大です。

ドラマでも、最上川の美しい流れが光り、
そしてベトナム人の妻が子どもたちに家族と認められる「舞台」へと
転換していったのです。

山形の夏の風景は、夢見るように美しかったです。

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2006.10.17

クジラ島の少女(ホエール・ライダー)

数ヶ月前に、半年間壊れていてまったく映らなくなってしまった
テレビにとうとう愛想をつかし、今流行の液晶のテレビを購入した訳です。

(私と同じテレビは、いまだに東京駅の八重洲口の改札口の隣に飾ってあります)


映画館に近い環境で(そうだと私は思う)、
映画を楽しめるようになってきていますので、
マザーテレサ」に続いての第二段の映画鑑賞の感想です。


先日、東京出張から帰ってきましたら、
ちょうど日曜の夜8時のNHKBSハイビジョンでは映画の時間。


「クジラ島の少女(ホエール・ライダー)」でした。

以前から、見てみたいと思っていた映画なので、
これ幸いとばかりに新幹線で買ってきた「ほやの干物(ほや酔明)」を
食べながら鑑賞しました。


ニュージーランドと言えば、

私のビッグ3は


1)ビック・ルンガ


マオリのハーフの血を引く、
ニュージーランドを代表する女性ロックシンガー。


ビック・ルンガとゲット・サム・スリープ」でも書いていますが、
私はビック・ルンガの歌が大好きです。


もう夢見るような世界で美しいです。


先住民のマオリ族のお父さんと
マレーシアン・チャイニーズの母に生まれた彼女の歌は、
ニュージーランドから空に歌が流れ出すかのようです。


私の友人がニュージーランドに行って、
ホームステイして「ビック・ルンガ」と喋ったら、
やはりかの国では誰でも知っている有名な人なんだそうです。


(やっぱりね)

2)「ピアノ・レッスン」


映画ですが、主演女優のホリー・ハンターさんが話すことを止めているために、
娘さんと手話で会話していきます。


また、無愛想な農夫役のサム・ニールさんの
疲れた中年の裸の身体つきも私の印象に残る映画です。


全編的に詩情あふれた映像が流れ、
ニュージーランドの海からピアノが運び込まれてくるシーンなど
うっとりしてしまうくらいに美しいです。


3)そして、今回の「クジラ島の少女」

です。


「クジラ島の少女」の主役の女の子が
ものすごくキュートで愛らしくて、可愛いんです。

小学校の中ごろの年齢役でしょうか、
少女期の気持ちが丁寧に描かれ、
お爺ちゃんやお祖母ちゃんとの会話で映画が描かれていきます。


双子の兄が死んでしまったために、
マオリの伝統を引き継ぐはずだった兄への「期待感」そして
「喪失感」を引きずった祖父との不思議な世界観を形成していきます。


その女の子=パイケアが一生懸命、
民族の伝統を守るために、
純粋にくじけずに成長していく姿は感動的です。


ちょうど、DVDレコーダーの本体に録画しながら見ていましたので、
昨日はDVDにダビングしなおすことにしました。


ダビングを始めると同時に、星空を見ながら散歩して(カシオペアがきれいだった)
部屋に帰ってきましたら、パイケアが海に「クジラの歯の首飾り」を探しに行く
シーンが上映されていました。

(つまり初日は、NHKBSハイビジョンを一生懸命見て、
昨日の2日目の鑑賞はDVDレコーダーを見ていたということです)


それまでの閉塞感があったパイケアにとって、
その行為は純粋なチャレンジであり、
なんと少年たちが潜っても拾えなかった「クジラの歯の首飾り」を
拾えることができたのです。


その前後したシーンでは、パイケアが学芸会で
涙を流しながら「自分の主張」を観客の前で発表するのですが、
そのシーンもいじらしく、とても可愛く印象的なシーンです。


マオリの伝統文化を守るという話ですが、
これは私たちの家族や地域の伝統、結びつき、
会社のことなど、すべてに共通することだし、
私も似たようなものだなあと思いながら、
シミジミしてしまいました。


さて、映画のクライマックスは、クジラが海岸にたくさんやって来ます。


みなまで私が説明してしまいますと、
「ネタばれ」になってしまいますので、
そろそろと話は終わりますが、
「ショーンシャークの空」のような、
「閉塞された世界」から突き抜けるようなベクトルが、
ニュージーランドの海と空にエネルギーとして放たれ、
そしてマオリとパイケア、そしてお爺ちゃんの「意思」などが、
未来に繋がっていくのです。


まれにみる爽快な映画で、「ザッツ・ミニシアター系」の「佳作」といえます。


ああ、素晴らしかった。


ニュージーランドでの映画なのだけれども、
マオリの閉ざされた「閉塞された海」や「居住区での狭い舞台」から、
最後に「ニュージーランドの閉ざされた海」が「マオリ本来の未来への海」に
転化していきます。

パイケアの可愛らしさと少年たちの交流や
ニュージーランドの自然と「頑固なちゃぶ台爺ちゃん」など
愛すべき映画でした。

一艘の舟は、海に出たのです。

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2006.09.07

マザー・テレサ

昨日、WOWOWで私にとっては久しぶりに映画を見ました。

昔は、山形市にあるフォーラムが好きで
足しげく通っていたものですが、
市内の都会に移動してしまい、
お高いイメージになってしまいましたし、
かたやもう一つの山形駅裏にあるソラリスも、
都会的なイメージで私には馴染めませんでした。


どちらかというと、私は中学生のときに、
神町駅から同級生たち、たとえば芥川賞作家になった
阿部和重くんたちと山形駅から降り立って
旭銀座に「少林寺」や「ET」などを見に行きましたので、
「映画は二本立て」でポップコーンやコーラ飲みながら、
しかも「席は早いもの勝ち」の世界のほうが好きです。

だから、たかが映画ごときで全席指定とかは、
いまだに抵抗感があります。

また、私の薬局の隣の隣の今はローソンや山形銀行のあるところは、
昔は「神映(じんえい)」といって、映画館がありました。


ふだんはピンク映画をやっていて、
春休みや夏休み、冬休みには、
「東映子ども漫画祭り」みたいな感じで、
ドラエモンなどのスペシャル番組ですごく楽しかったことを覚えています。


神映なんて、2階席は 「掘りごたつ」ですよ(笑)。


神映の薄暗い館内で、席に座ると、
ガムがおしりにベチャっとか、すごい映画館でした。


本来、映画とはあの神映の持っていた「あやしさ」「薄気味悪さ」
「怖さ」「すけべさ」がパワーの源になるのではないでしょうか。

話は脱線していますが、昨夜は午後10~12時まで久しぶりに映画を見ました。


マザー・テレサ」です。


私は涙もろいので、けっこう涙腺をしめらせながら
感激しながら見ていました。


主演のオリヴィア・ハッセーさんの演技は素晴らしく、
人生の年輪を重ねた充実した時期に
良い映画にあたられたと思いました。


マザー・テレサさんは、自由にカルカッタで活動していたわけではなく、
複雑なインドの宗教事情のなかでの、カトリックとしての活動。


またカトリックのしきたりや権威を重んじるなかで、
活動を許されるまでの様々な障害や困難。


地域の住民たちの誤解や偏見。


マスコミ報道の偏見、過熱。


とりまきとの関係など、つねに難局があり、
それを打ち破っていく「力」に私は感動しました。


「私は神の鉛筆にしか過ぎません」

の言葉にも感銘を受けながら、

私利私欲を捨てて、貧しい人たちに奉仕する心や

「祈る」気持ちなど、いろんな思いで見ていました。


最後のほうのシーンで、

道端に倒れている、横たわっている汚い老人がいました。


マザー・テレサさんは、世界で有名になっても、

そのような人を見ると近づかなくては居ても立ってもいられず

すぐに近くに行って頭をなでてあげました。


すると、その老人から神の教えを受けるのです。


「貧者の教え」です。


昔、英語の小説なんかでこのような話を読んだことがありますが、
感激してしまいました。


とにかく、オリヴィア・ハッセーさんの「まばたき一つ」でも
感情が伝わる演技、ほとばしる情熱は素晴らしいです。

映画は素晴らしいですね。


久々に「祈り」について考えさせれた映画でした。


映画館にはもう行かないと思うが、
またWOWOWで映画を見よう。

と思う今日この頃です。

「マザー・テレサ」に感激した話でした。

オリヴィア・ハッセーさんの青い目は、透き通っていて
きれいだったなあ。。

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2005.09.06

「プレイス・イン・ザ・ハート」と「最後の綿の花」

昨年の「最後の綿の花」に引き続き、
今年度も「最後の綿の花」を撮影できましたので、ご紹介させて頂きます。


「最後の綿の花~2005年」


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綿の花は実に美しいですね。

今年の我が家では、この白い花と
ピンク色の花の2つ咲いたことが収穫でした。

昨年よりも数が増え、とても頼もしかったです。

上記の画像は、9月3日に撮影しました。


さて私は「綿の花」を見るたびに、アメリカ南部を舞台にした
名画「プレイス・イン・ザ・ハート」を思い出します。

「マルコヴィッチの穴」で有名な名優のジョン・マルコヴィッチさんが、
盲目の青年役を演じています。

盲目の青年はサリー・フィールド演じる未亡人の家に下宿して面倒をみてもらっていますが、そこの家の使用人で一生懸命女主人のために綿花の収穫を手伝っている黒人青年が、ある晩「KKK」という黒人差別団体の白覆面軍団に集団で襲われてしまいます。


そのときの映画の緊迫感!


夏の夜の暗闇の中、盲目で周囲が見えない中でもただならぬ物音に気がついて、
銃を持ち、懸命に外に張ってある糸を手繰り寄せて現場に向かい、
黒人青年を助け出そうとします。

自分が盲目なのでうまく助けられない無念さ、
黒人青年も黒人であるがゆえに差別される「レイシズム」の非条理さ、
誰と無く差別もしないで皆平等に人と接してきたはずの女主人に対する「周囲の風当たり」(実は近所などの知り合いも白覆面を被っています)、それぞれの悲しさ、やり切れなさが残るシーンでした。


あのときのマルコヴィッチさんの演技は、
最高に素晴らしく私の心に今でも残っています。

映画を見ながら私は
「こんな凄い演技をする俳優もいるんだな?誰だろう?」という感想を持ったのですが、
最後のエンドロールで「ジョン・マルコヴィッチ」と分かり、
納得した次第です。

この素晴らしい演技で、マルコヴィッチさんは映画初デビューながら
アカデミー助演賞にノミネートされました。

(サリー・フィルードさんは、この作品で「1984年アカデミー賞主演女優賞」を獲得しています)


さて、こちらも終りを迎えようとしています。


「鷺草(さぎそう)~2005」


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子供の頃に見た、「ガッチャマン」を思い出すかのような
美しい白い色です。

まるで空を飛んでいるかのような錯覚を覚えてしまいます。


「綿の花」を見れば「プレイス・イン・ザ・ハート」を思い出し、
「鷺草」を見れば毎年この季節が来たことを実感し、
自然の美しさ、素晴らしさを再認識する毎日です。

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2004.09.27

日曜はダメよ(ネバー・オン・サンデー)とメリナ・メルクーリさん

先ほど、お客様が来店されました。

そのお客様の名前は、Nさんです。

漢方コラム「オランダと天王補心丹」で、過去に登場したお客様で私にとりましては、「記憶に残る」お客様です。

いつも天王補心丹を愛用されていますが、今回はだいぶ時間が経っていまして、今年の2月28日以来の来店となりました。

さて、今日の会話をお届けしましょう。

「Nさん、お久しぶりです。」

「海外から帰ってきてね、時差ぼけだから、また安定剤を服用するより、漢方薬のほうがいいかと思って天王補心丹を買いにきたのよ」

「え~、またオランダですか?」
(注釈:Nさんは、オランダに娘さんと孫が住んでいます)

「いえ、今度は、イタリアとギリシャとクロアチアよ」

なんでも、ギリシャはオリンピックを応援に行ったのではなくて、
「オリンピア」を見たそうです。

うらやましい限りです。


「クロアチアは、戦争していないのですか?」

「ぜんぜん、大丈夫だったわよ」

イタリアのベニスに行き、ベニスから船(クルーズ)でギリシャへ渡り、クロアチアなど、すべて船の旅で世界遺産などを中心にして楽しんできました。

「飛行機、落ちなくて良かったですね」と言った私が
お馬鹿でした。。。


船は7万5千トンの船で、港でも一番と大きかった。
(海上自衛隊の船より大きいと思います)

乗員定数2500人。船員さんは、500人。

イタリアの船で、お客さんはイタリア人が多かったそうです。

プールとテニスコート、カジノもあり、ドクターもいて、「船の上のピアニスト」状態で生楽器の演奏はありますし、日本人の乗客は、「20人」いて心強かった。

エーゲ海は、青く澄んでいてきれいでした。

「だから、私の頭は今はいっぱいで時差ぼけもあるから、
天王補心丹を飲むのよ」

「私は、今度いつかは中国にも行ってみたいと思っているのよ」


うーん、世の中には素晴らしい体験をできる人がいるものです。

まるでタイタニック状態ではないですか!


さて、エーゲ海やギリシャとお聞きして私の頭の中に浮かんできたものは「日曜はダメよ(ネバー・オン・サンデー)」です。

戦後にアメリカで作られた映画で、舞台はギリシャです。

ギリシャの光り輝く陽射しのもと、若く、魅力的で、
健康的な女性が主役です。

彼女の名前はイリヤ。娼婦をしていて生活を立てています。

街の男たちや、娼婦仲間からも愛されるマドンナ的存在です。

その彼女に船から降りてきた考古学者であるアメリカ人のホーマーが恋に落ちた、、そして周囲の男たちも巻き込んでの騒動が始まる。。

という感じの映画至上に残る傑作映画ですが、この映画で何よりも有名なのは、映画音楽の枠を超えて有名になっている「ネバー・オン・サンデー(日曜はダメよ)」の曲でしょう。

アカデミー賞主題歌賞の栄冠に輝くこの曲はギターやピアノなどの教本には、必ず載っているのではないでしょうか?

一聴すれば 誰でも「あ、この歌だ」と分かるはずです。
(そういえば、私がこの映画を観たのも、NHKBSの「映画音楽特集」だったと思います)

(またまたそういえば、私は学生時代に銀座の名画の映画でギリシャ映画の傑作「旅芸人の記録」を観ました。4時間の長丁場でした。今、思い出しました)


最後のクライマックスでは、いつもみんなが集まる酒場でギリシャ音楽を奏でながら、みんなで踊り、喧嘩となるも またみんなで仲良くなるという長回しのシーンがあります。

10分くらいはある場面なのですが、延々と撮影されていまして、
ノーカットの一発勝負撮りです。

メリナ・メルク-リさんという女優さんがイリヤ役を演じていますが、
その美しさと輝しいこと!(その後、メリナさんは1970年にギリシャの軍事政権に反対して国を追放され、1974年に当時のギリシャ政権の崩壊によってやっとアテネに戻ることが出来たそうです。その後、元々政治家一家の娘であるメリナさんはギリシャの文化大臣にまで女優の地位から登りつめました。メリナ・メルク-リ―私は生まれつきギリシア人で、死ぬまでギリシア人です―1920-1994)


酒場での踊りの場面も絶品ですし、周囲の男たちのギリシャ音楽の演奏とともに、歓声と踊りの喜び。

間違いなく、永遠の名シーンでしょう。
見ていて私は、本当に「映画が好きで良かったな~」と思いました。

オリンピックでも、ギリシャの女性チームと我が日本チームが戦いましたけど、あの顔の彫りの深さは やはりギリシャ人だと思いました。


さて、もう一度映画の話に戻りますが、メリナ・メルクーリさんが彼女に惚れたアメリカ人に「君が好きなものは何?」と問いただされます。

その答えも、すごく印象的なんですよね。

「1・お日様を浴びること 2・お魚を食べること 3・男の人と寝ること」


ギリシャと聞けば、「日曜はダメよ(ネバー・オン・サンデー)」のメロディが頭に流れ、快活なメリナ・メルクーリさんが脳裏に浮かびます。

今の時代には、もうこういうステキで陽気な映画はアメリカでは作れないでしょうね。。(残念だけど)

メリナさんのキラキラした美しさと魅力が、画面のフレームを越えて私たちの心に届くステキな映画でした。

とういうわけで、エーゲ海って、グリーン色に輝くの?と
夢見ている私でした。

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2004.09.25

アイ・ロボットとシカゴとジェームズ・クロムウェルさん

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最近、お神輿も終わり、映画の世界に再び戻ってきています。

テイキング・ライブス」と「パリ・ルーブル美術館の秘密」を立て続けに観て、がっかりした後に三度目の正直で「観て良かったなあ」と久々に思った映画が「アイ・ロボット」です。

ウィル・スミスが好演している2035年のシカゴを舞台にした近未来ものの映画で、ジャンルは「ロボット映画」です。

私は、近未来もののSF映画が好きで、たとえば、ブレードナンナーや2001年宇宙の旅、マイノリティ・レポート、AIなどの映画を好んで観ます。

なにか日頃の生活を忘れるロマンがあり、いわゆる「頭を空っぽ」にして観れるので気持ちがいいのです。


シカゴといえば、私は一度だけアメリカ横断をしたことがあるのですが、(そのときは、ニューヨークからサンフランシスコに行きました)、「ロボコップ」の街 デトロイトで日本人は大丈夫か?と不安に思った後に、シカゴに飛びました。

シカゴといえば、私にとっては意外なことに高層ビルなどの近代建築のメッカでした。

当時の私の頭の中は、シカゴ→ジャズ、マフィアだったのですが、実際には洗練された街で 日本人にも住みやすそうなきれいな都会でした。

なかでも、シカゴの超高層ビル群などは 建築を勉強していたり、
興味がある人には堪らないのだそうです。

街角では、馬車が走り、靴屋さんに入ると、サーモン&ガーファンクルの「ミセス・ロビンソン」がBGMで流れていまして、私が鼻歌を歌っていたら、お店の従業員さんもこの曲を口ずさんでいたことが今も忘れられません。

大体、シカゴというところは、アメリカの中西部のトウモロコシ畑のような穀物地帯の田舎の人たちも集まってくるので、人々は穏やかで勤勉だと、通訳を務めてくれた地元の日本人のかたがおっしゃっていました。

夜は、シカゴジャズ。泊まりは、たしかマリオット。。

良かったなあ。。。


さて、昼間の観光は 当然に高層ビルに登ります。

高層ビルからは、遥か水平線が眺められる「海」が見えます。

「海はきれいだなあ。。大きいなあ」

眼下には、ウインド・サーフィンをしている人たちも見えます。

「つちやくん、ここは海じゃないよ~。み・ず・う・み」

「ここは、ミシガン湖だよ」

「あ~、本当ですね。レイク・ミシガンなんですね。」


そのときに、こんなでっかいアメリカと戦ったこと自体が日本が戦争に負けた原因だろうと、ふと脳裏をよぎってしまいました。

ビルの右斜め前方には、あのジョーダンで有名だった「シカゴ・ブルズ」のスタジアムも見えます。


そのような訳で、近未来のシカゴを舞台にしたロボット映画
「アイ、ロボット」は楽しめました。

シカゴ建築を代表する超高層ビルも健在ですし、
ミシガン湖も映画では大事な場面として使われています。


最後にもう一つだけ、私の印象(感想)を紹介させてください。

ウィル・スミスの素晴らしい演技に相まって、この映画には、
私の大好きなジェームズ・クロムウェルさんが出演しています。

私見ですが もうそれだけで、「アイ・ロボット」の成功は確実なようなものです。

イラク戦争のときにも、最初から不当な戦争に反対した俳優の中でも光っていたジェームズ・クロムウェルさん。

ジェームズ・クロムウェルさんは、「LAコンフィデンシャル」など有名な数々の映画に出演していますので、きっと知っているとか、見れば分かるかたが多いと思いますが、長身で痩せていて かっこいいです。

私も、将来 年寄りになったら、夢は痩せたスマートな眼鏡が似合う「ジェームズ・クロムウェル風」になることです。

(あー、だからダイエットしなきゃ)


アイ・ロボットでは、ロボット「三原則」に反する知性をもった新しいタイプのロボットを生み出した科学者という役で出演しています。

ところが、映画の冒頭のシーンで「謎?の自殺」をしてしまいます。

私は、「しまった、ジェームズ・クロムウェルさんが死んでしまったら、この映画の価値が無くなるではないか!」と心配しましたが、それから何度もビデオ・スクリーンのようなかたちで、映画のキーポイントを握るかたちで登場してきましたので、杞憂に終わりました。

アイ・ロボットの映画自体も素晴らしいですので、
みなさまも良かったらご覧になってくださいね。


私がジェームズ・クロムウェルさんの映画で一番と好きなのは、
「夢を生きた男・ザ・ベーブ」です。

ベーブ・ルースの自伝映画です。

私は、「自伝」のジャンル映画も好きなのですが、ジェームズ・クロムウェルさんは幼いベーブルースが追い込まれる孤児院の院長か副院長の役で出演しています。

そこで、孤児院のなかで 喧嘩ばっかりしている「悪がき」で「しまつにおえない」ベーブルースに野球を教えるシーンがあります。


陽射しのもと、ジェームズ・クロムウェルさんが黒いマントのような修道服を着て、グランドに立ちます。

あの長身から、黒いマントをヒラリヒラリ風に揺れさせながら、
バッターボックスのベーブルースと対峙します。

乾いた風が2人の間を吹き抜ける。


いいんだなあ。あのシーンは。

この映画のなかで、一番と好きなシーンです。


そんな訳で、「アイ・ロボット」で活躍するウィル・スミスをぼーっと眺めながら、一方の私の頭の中では、シカゴの超高層ビルから眺めたレイク・ミシガンともう一つの私の大好きな映画「夢を生きた男・ザ・ベーブ」のジェームズ・クロムウェルさんのピッチャー役のシーンがぐるぐると廻っていたのでした。

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2004.08.27

綿の花(綿花)

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今、母親がご覧、おいでと言っていたので、
家の裏側に廻ると 白いきれいなお花が咲いていました。

綿の花だそうです。

小林さんという うちに出入りしているお手伝いさんから、
5個の種をもらって、そのうちの1つが今日咲いたそうです。


綿の花といえば、アメリカの映画の、
「プレイス・イン・ザ・ハート」です。

1984年度アカデミー賞主演女優賞を
サリー・フィールドがもらったという映画界の傑作です。

私も、NHKBSで、時間があったので
何気なしに暇つぶしで見ていたのですが、
もうびっくりの素晴らしい「心に滲みる」映画でした。

1935年のアメリカの南部テキサスで、夫を事故で亡くした女性が
借金返済のために、ひたむきに生きる姿を描いたヒューマン・ドラマです。

人種差別があった時代背景をバックに、
「永遠の家族のありかた」を描います。

アメリカ南部の一つの時代の映画ですが、
借金を返済するために、広大な土地に「綿花」を栽培していき、
経営をしていくシーンが印象的です。

綿花の栽培は、黒人奴隷を使っていたエピソードからも
分かるように、夏の暑さの中、
早朝から深夜まで延々と厳しい労働です。

いち早く、ほかの農場よりも、綿花を栽培でき、
採集できたら 単位あたりの金額が違ってくるのです。

ですから、借金を返済して、
家を守るためにも懸命に努力していくのです。

夫と死別し、当初はおどおどしていたサリー・フィールドも、
子供や家族、使用人を守るために
次第に人間的に成長していきます。


「プレイス・イン・ザ・ハート」で、もう一つ私が感銘を受けたのは、
「マルコヴィッチの穴」で有名なジョン・マルコヴィッチさんの演技です。

盲目の青年役をしているのですが、
演技の魔法のような、素敵な脇役を固めています。

まるで本当に目が見えないかのような演技していて、
迫真に迫っています。

もし、お時間がありましたら、ぜひご覧になってくださいね。

山形で、「綿の花」を見て、アメリカ・テキサスを思い出した話です。


アメリカ南部に一面の綿の花。

hozonbako/P8270041

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